現代の税理士は昔と違う

税理士を目指す人にできるだけ有意義な情報として現状の税理士の働き方を紹介しようと思います。その前に簡単に昔の税理士(平成14年の税理士法改正施行以前)はと言えば、世の中高度成長期と相まって競争原理を適用するまでもなく、決められた税理士の無償独占業務を着実にこなしていけば、食べるに困るようなことは無かった、というよりは更に先生と呼ばれるような世の中での成功者とみられるような業種だったと言われていました。

ところが現在の税理士は、かなり状況が変わったというのが業界内での一般的な見方と言えるでしょう。それは税理士自体の問題というより世の中の情勢が大きく変わっていったというのが正しいのかもしれません。

具体的にはバブル崩壊に伴う不景気の継続が大きく影響していると言えるからです。特にリーマンショック以降その傾向が顕著と言われています。顧客の増加は見込めず、更に倒産する企業も増え、倒産までとはいかなくとも経営不振に陥る企業が後を絶たずという状況で顧問料の値下げや契約解除という憂き目に合った事務所も多々あったと聞いてます。

税理士業界の変化

そんな世の中の変化やインターネットの整備で情報入手が容易になった事に加え、平成14年の税理士法改正による税理士法人創設制度導入や広告規制等の絶対的記載解除、税理士報酬に関する改正等大きな改正を経たことも大きく影響していると言われています。

インターネット普及にともなう影響と言えるのは、顧問料の相場比較がたやすくできるようになり、いきおい顧問料値下げ要求に繋がったり、低価格契約で数をこなさないと利益が出なくなったりという影響を指します。

もう以前のような、無償独占業務をしっかりこなしてさえいればそれなりの利益が見込めたというのは昔話でしかありません。しかしこのようないろいろな変化を一方でビジネスチャンスととらえ、高付加価値のある業務をこなしていけば、それが差別化に繋がり、評判の事務所には仕事が殺到するという事も十分あり得るでしょう。

何事もポジティブに考えていくというのがいつの時代も必要なのかもしれません。

働く姿をイメージして受験勉強に取組む

税理士と一口で言っても、その活躍の場は多種多様と言っていいかもしれません。それも時代と共に変わってきていることは否めません。

一般的に税理士と聞くと、ほとんどの人は昔ながらの、「○○税理士事務所」という看板を入り口に掲げた事務所をイメージされるかもしれません。ところが現在はまさに冒頭の言葉通りの多種多様な活躍の仕方があります。

もし、これから税理士試験の受験を考えているのであれば、この多様性を知り現代の税理士の働き方を知ったうえでそれをイメージしながら取り組めば、一層勉強にも身が入ると言えるかもしれません。もしかしたら適性という点で、進路を変えた方がいいと思える場面が訪れるかもしれません。それくらい昔と今とでは、税理士に求められる職業上の適性が変わっていると考えてもらった方がいいかもしれません。

まして、税理士試験は年々その難易度を増していると言われています。10年以上トライしている受験生もいると聞きます。科目合格制度が逆に災いして、3科目以上取得できると、あと少しという意識に変わってもう中断できなくなりそのままいつまでも、というケースにもなりかねません。

専門学校に通って勉強を続けているとしたら、その受講料もバカにならないでしょう。それよりなにより、貴重な時間を受験勉強に長期間費やしてしまったという方が自分の一生に与える影響は大きいかもしれません。

苦労した甲斐あって資格が取得でき、無事就職あるいは事務所開業してから、「こんなはずではなかった」と後悔しても後の祭りです。ここは是非、現状の税理士が実際に取り組んでいる業務というものをよく把握したうえで、改めて受験勉強を続けた方がいいのかどうか見直してみるのも必要かもしれません。